TRICK OR TREAT!「ハロウィン」について語ろう
年中行事(と呼んで良いのか分かりませんが…)の中で、私が一番好きな日がやって参りました。
ハッピーハロウィーン!!
皆さんハロウィンは好きですか?私は大好きです。
でも先に断っておきますが、雑踏の中仮装して外飲みをするイベントには、残念ながらあまり興味がありません。
ではどんなところが好きなのか?
原初の記憶に立ち返りつつ、ご説明していきます!
ハロウィンの何が好き?
まずは視覚情報から。
ハロウィンシーズンになると目に飛び込んでくる色に特徴が現れます。
オレンジ、黄色、紫、黒。深い緑なんかもあったり。
この色の組み合わせがおしゃれで目を惹くのでとても好きです。
それからモチーフですね。
ジャック・オー・ランタンは代表格。こちらは鬼火が元になったハロウィンのシンボルです。
オレンジ色のかぼちゃがくり抜かれた目の奥から発光するなんて!素敵だ…
思い返せば学生の頃、紐を引っ張ると歯をガチガチ言わせながら震えるカボチャとドクロのキーホルダーを鞄に下げていました。あれもハロウィンシーズンに手に入れたものです。
バスの中で誤作動を起こしてから外しましたが、今でも部屋に飾ってあります。
また、黒猫やコウモリ、魔女など、この時期だからこそ可愛らしく描かれたり、おどろおどろしい雰囲気を醸し出すのもなんだか乙です。
私はハロウィンに一種の風情を感じているのかもしれません。
そんなモチーフを使ったお菓子がたくさん出てくるのも素敵!
ハロウィンのラッピングがしてあるだけで、いつもと同じ中身でも手に取りやすくなりそう。カボチャ味がたくさん出てくるのも嬉しい悲鳴です。
また、土着信仰の興味深さもハロウィンを語るうえでは外せない要因です。
古代ケルト人の収穫祭が元である話は有名だと思います。
また、あちらの世界とこちらの世界の境目が薄くなる、あるいは門が開くことで、この日は良い精霊も悪い精霊も人間も、皆がごちゃ混ぜになります。
だからこそ、子どもたちがお化けの仮装をしてお菓子を貰いに扉を叩くのです。
日本には「お盆」というものがあります。
地域ごとの風習や国ごとの考え方に差異はありますが、大きくは「先祖の霊を迎え、尊重し、送る」というのが主な目的です。
お盆で帰ってくるのはご先祖様たちですが、もっと広義に精霊たちがやってくるハロウィンは、よりお祭り感が増すような気がします。
少々小難しく書きましたが、要は「悪い精霊が来るから身を隠すために仮装しよう!→仮装すれば精霊のフリをしていたずらできるかも→いたずらの代わりにお菓子をちょうだいって言ったら貰えるんじゃない?」という思考の転換があまりにも可愛らしくて好き、ということです。
この辺りは私の推測と妄想が過分に含まれているので、知識としてはあまり参考にしないでくださいね!
ハロウィンをテーマにした作品
原初の記憶を遡ると、一冊の本を思い出します。
それは『魔女図鑑 魔女になるための11のレッスン』。
小学校の時に買って貰った記憶があります。
内容はまさに、魔女になるためのレッスン!魔女に向いている家の特徴から美容法、料理のレシピに世界の魔女まで網羅されています。
特にレシピは、魔女が使う材料を人間用にアレンジしたものもあるのでかなり参考になります。美味しそうなケーキやクッキー、パスタが作れちゃう!
子ども向けながら、最初から最後まで不気味な要素がたっぷり!
この中にあるハロウィンのページが印象深かったので、この時期になると読みたくなるのです。
パーティー用の飾りがとても可愛い!
ハロウィンをテーマにした作品で私が大好きなのがこちら。
ティム・バートンが原案・原作の『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』です。
タイトルにクリスマスとあるし、DVDの裏を見ればジャック・スケリントンがサンタの格好をしていますが、れっきとしたハロウィン作品です。
ハロウィンタウンの人気者であるジャックがひょんなことからクリスマスタウンに迷い込み、その世界観に感動してオリジナルのクリスマスを作り上げようとする物語。
可愛い・格好良いが3割、怖いが2割、そして気持ち悪いが5割くらいのキャラデザ。
コマ送りなのに感情表現が豊かなアニメーションの技法。
不気味だけど美しく、奥の方からひたひたと恐怖が這い上がってくるような音楽。
どれを取っても最高です。
ちなみに私が大好きなバンドNIGHTMAREは、ライブのオープニングSEに本作からMARILYN MANSONがカバーしたバージョンの「This is Halloween」を使っています。
また、私が大好きな作家の一人レイ・ブラッドベリによる短編『十月のゲーム』も10月31日が舞台です。
ハッピーかバッドかを聞かれると答えに窮してしまう内容ですが、ぞわぞわしつつものめり込んでしまう不思議な魅力があるお話です。
冒頭から不穏な始まり方をする物語は、ハロウィンの陽気な空気と主人公の陰鬱とした胸中をまぜこぜにして、クライマックスへなだれ込みます。
「十月」がハロウィンを指すとして、「ゲーム」はなんでしょうか?
気になった方はぜひ読んでみてください。
レイ・ブラッドベリ(小笠原豊樹 訳)『十月のゲーム』
『とうに夜半を過ぎて』(河出文庫)より
ハロウィンがモチーフになったホラー作品は私はあまり見ていませんが、他にもたくさんあると思います。もっと色んな作品に触れてみたいな。
皆さんが好きなハロウィン作品はなんですか?
さいごに
私の心の中の話ですが、ハロウィンというものを大人が仮装して騒ぐイベントで終始させたくない、という思いがあります。
仮装も飲み会もやるのはもちろん自由ですが、メインではないというか。本質を忘れたくないなぁ、と。
もちろんこのご時世では、仮装した子どもたちに各戸の門を叩かせるのは危険ですが、小さな子供たちがシーツを被ってキャンディやチョコレートを集めるという、あのハロウィンに夢を抱いてしまう訳です。そっちの方がワクワクする!
ぜひ人に迷惑を掛けず、自分が思う楽しみ方で、今年のハロウィンを過ごして欲しいなと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。
それではまた~。