ツール・ド・フランスが面白い
はじめまして、クロコの東谷です。 この漢字で「あずまや」と読みます。どうぞよろしくお願いします。
突然ですが、みなさんは「サイクルロードレース」をご存知でしょうか。その名の通り、自転車で道路を走って競うレースです。
そして、世界で最も有名なロードレースといえば、ツール・ド・フランス。今日はそのツール・ド・フランスについてお話しします。
一人じゃゴールできない過酷なレース
と言っても、そもそも自転車競技に詳しくない方にとっては、「ルールは?何がどうなったら勝ちなの?どこが面白いの?」というところからですよね。
まずは競技について、さらっと説明してみようと思います。ルールは大会によって違うものもありますので、今回はツール・ド・フランスに限定しますね。
ツール・ド・フランスはチーム戦です。しかし優勝者は一人の選手に決まります。
よーいどん、で100人以上の選手がスタートを切り、その日のゴールに向かって走ります。つまり、自分のチームのエースを優勝させるために、他のチームメイトは身を粉にして走るわけです。
「それって、チームなしの総当り戦と一緒じゃない?」これが、全く違うんです。
ツール・ド・フランスは、3週間に渡りフランス中、時にはイギリスやベルギーまでを網羅したコースを走ります。これ、一人きりでは絶対走りきれないんです。
例えば前から強風が吹いていたとして、チームならば味方が風よけになって走ってくれます。
サポートカーが運んできた補給食やドリンクを、近くにいた味方が配りに来てくれます。
山が苦手なエースを山頂まで先導する選手や、ゴール直前で良いポジション取りをする選手もいます。
どれもこれもチームだからできることです。そして献身的な走りによりリタイアする選手も少なくありません。ツール・ド・フランスでは、チーム全員で完走できるだけでもすごいことなんです。
カラフルな賞ジャージ
初日のレースに勝つと黄色いサイクルジャージがもらえます。これが栄光の「マイヨ・ジョーヌ」です。直訳すると「黄色いジャージ」ですね。そのまんま。
翌日以降は総合タイムが一番はやい選手が、このジャージを着る権利を得ます。最終日のシャンゼリゼ大通りでマイヨ・ジョーヌを着ていた選手が、晴れてその年のマイヨ・ジョーヌ、つまり総合優勝に輝くわけです。
ちなみにこのジャージ、2019年で100周年を迎えました。非常に伝統のある素晴らしいジャージなのですが、正直かっこいいかと聞かれると…
というかですね、本当に真っ黄色なんですよ。さすがに真っ黄色のジャージはどんなにイケメンでもなかなか着こなせるものじゃないと思うんです(個人的見解です)。
しかもパンツは自分のチームジャージを着ているもんだから(上下黄色の年もありましたが)、組み合わせによってはとんでもないミラクルが起きます。
2014年優勝のニバリ選手なんかまさにそうですね。アスタナプロチームのジャージは水色。見事なふ○っしーカラーになっておりました。日本のファンは「にばっしー」と呼んでいたとか、いないとか…(ちなみに私は今でも呼んでいます)
マイヨ・ジョーヌ以外にも賞ジャージがあります。
コース中間とゴール地点に設置されたスプリントポイント(まっすぐ平坦な道のポイント)を一番獲った選手は、緑のマイヨ・ヴェール。
25歳以下で最も優勝に近かった選手に贈られるのは、白のマイヨ・ブラン。
そして、山頂にあるポイントをたくさん獲って得られるのが、白に赤い水玉のマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ。
この賞から分かる通り、選手は脚質(プレイスタイル)によってコースに得意不得意があります。何でもできるオールラウンダーも、もちろんいます。
余談ですが、私いつも「マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ」を「マイヨ・ポワッソンルージュ」と言い間違えてしまうんですよね。これじゃ「金魚柄のジャージ」になってしまう…
そんな話は置いておいて、
各ステージで敢闘賞も設けられています。そこで選ばれた選手は翌日のレースで赤いゼッケンを着けることができます。日本人ロードレーサーの新城選手が2016年に素晴らしい走りを見せ、自身二度目の敢闘賞を獲りました。
先程ツール・ド・フランスは一人では走れない、と書きましたが、そんな過酷なレースで別チームの選手とたった二人で137キロも逃げて(集団より先行して走って)みせたのです。こりゃすごい。
また、賞ジャージとは別に、ステージ優勝者ももちろん表彰されます。
~ちょっぴり中間まとめ~
1.個人戦じゃなくてチーム戦だよ。3週間くらい走るよ。
2.毎日走った時間の合計が一番少ない人にマイヨ・ジョーヌ(黄色)あげるよ。ちょっと
ダサ斬新な見た目だよ。3.平坦が強い人には緑、山が強い人には水玉、新人ですごい人には白のジャージあげるよ。その日一番頑張った人は赤いゼッケンね。
2019年のツール・ド・フランス
2019年のツール・ド・フランスは大波乱でした。
優勝候補にあがるどころか、脚質的に総合争いはできない(はずだった)アラフィリップ選手が、累計14ステージもマイヨ・ジョーヌを着たのです。これは過去の大会を見ても稀に見る数字でした。
そして、最終的に優勝したベルナル選手はコロンビア人。コロンビア人がツール・ド・フランスで優勝するのは、なんと初めてのことだったんです。
書いてても興奮します。今日はYoutubeでハイライトを見ることにしましょう。
ワクワクするドラマの連続
自転車レースはまだまだマイナー競技です。テレビ中継もJsportsくらいでしかやってくれない…でもでも、今年はそのJsprtsでほぼ毎日リアタイできました。深夜にのめり込んじゃうくらい、面白いんです。
【Jsportsのサイクルロードレースチャンネルはこちら】
Jsports サイクルロードレース
残念ながら今年は自転車のシーズンが終わってしまいました。また来年を楽しみにすることにします。
最後までご覧いただきありがとうございます。
それではまたどこかで~。